一緒に、遊撃隊を作らないか。(8)

ここは、どこだろう。真っ暗だ。上も下も右も左も前も後ろも・・・なにも見えない。
ワシは・・・生きているのか!?・・・あの時ワシは何をしていたんだ?
・・・覚えていない。なのに死んだとも思っていない。ワシは今どうなっているんだ―

・・・・死というのはこんなに恐ろしかったのか!?
軍に入ったころから死の覚悟をしているはずなのに・・・なんだ、この恐怖感は!?なんだこの虚無感は!?
思うように体が動かない、体が鉛のように重い、あのときのアーウィンの操縦みたいに。死んではないだけど、生きていもない。しかし、もし生きていたらまた大切な人を失う瞬間を見ることになるのか・・・!!

それは嫌だ、嫌だ、嫌だ―――!!


ペッピーがどこにもいけれない恐怖に襲われたときどこからか声が聞こえてきた。ペッピーにとっては懐かしい声―。その声が彼の名前を呼んでいる。・・・ペッピーは何かを思い出した。

(生きろ、ペッピー。)

ジェームズが満面の笑みをワシ向かって言った言葉。そうだ!!ワシは、ワシは・・・アイツの意思を引き継がないといけない、だからこんなところで・・・死ぬわけにはいかない!!
ペッピーは暗闇の中、声を頼りに歩いた。進むほど暗闇がとれてまぶしい光がペッピーにさしかかった。









「ペッピー・・・ペッピー・・・ペッピー。」
何回も彼の名前を呼ぶフォックス。それに呼応したか彼は・・・徐々に意識を取り戻した。ペッピーはぼんやりとした空間の中にいた。周りを見渡してみたら・・・どうやら自分は寝ているみたいだった。自分はあの激闘の中生きていけれたのか―。そう安心したペッピーはすぐそばにいる人物に目が入った。

ぼんやりとしか分からないけど、あれは・・・ビビアン?そして・・・ジェームズ!?
「ジェ・・・ジェームズか!?」
息を切らしたような声で言うペッピー。フォックスはペッピーがいっている意味が分からなかった。そのため父さん、父さんは!?とペッピーを焦らすような口調で言ってしまった。
(父さん!?)
疑問を感じたペッピーだが、それはすぐに分かった。視界がはっきりと見えるようになったからだ。ペッピーの横にいたのはビビアンとジェームズの息子、フォックスだったからだ。
意識を取り戻したことに安心したビビアンとフォックス。だが、ペッピーは・・・
「・・・やっぱり、あれは夢ではなかったのか。・・・ジェームズ、ジェームズ~!!!」
突然大声で泣き出してしまった。べノムでのあの大惨事―。それを思い出してしまったからだ。

驚いたフォックスとビビアン。フォックスは焦ってしまった。
「父さんは、父さんに何があったの!?」
ペッピーに聞こるくらいの大声を出したがペッピーはそんなことを聞こうともせず、ただただ子供みたいにワンワンと泣いていた。しかしここは病院だ。フォックスが大声で言ってしまったせいで、近くにいた看護師がカンカンになってちょっと静かにしてくれませんか!?とドアを開けた。フォックスはすみませんと謝り、まずはペッピーを落ち着かせるのが先だ、ビビアンと共にペッピーを慰めることにした。


しばらくたったあと、フォックスは改めて問いかけた。
「・・・ペッピー、父さんは・・・父さんに何があったの?」
ペッピーはぼんやりとしていた。
ジェームズはここにいないのか―。あれは、あれは夢ではなかった。ここに立っているのは、フォックスだったのか・・・。・・・・・馬鹿やろう、なんでカッコつけるんだ。おまえさんだって、大切な人がおるのに・・・なんでワシをかばったんだ、ジェームズ。
「・・・・・フォックス、お前さんの親父は・・・」
そういったあと、ペッピーは息を吸って心落ち着かせた。先ほど泣いたので鼻水が垂れている。ペッピーは鼻水をズズーと流しフォックスの目を見て
「お前さんの親父は勇敢だったよ。ワシをかばって・・・・・・笑顔でいっていしまったよ。」
ペッピーがそういった後うつむいてしまったので、フォックスはペッピーを慰めるかのようにそうか、父さんらしいねと答えた。2人が心を落ち着かせたときにはもう夕方になっていた。
ビビアンはそんな2人の光景を静かに見守っていった。
このあとルーシーが息を切らした状態で部屋に入った。
「パパは大丈夫なの!?」
ビビアンは2人に聞こえないようにルーシーに大丈夫だよ、とにこやかに答えた。
2人にさしかかった夕日は重々しく・・・だけどさみしい夕日であった。


その数日後―宇宙アカデミーは先日の不時着事故で話題になった。
事故調査委員が事故調査をし先日不時着した機体は遊撃隊「スターフォックス」の所有物であること、そしてべノムでおかしな動きがあるのに軍が対応を講じなかったので、コーネリア防衛軍の最高責任者であるペパーは極秘任務として「スターフォックス」に禁断の惑星べノムに向かわせたこと、そしてその任務が失敗しペッピーが重症を負いピグマは行方不明となり、ジェームズが命を絶ったてしまったこと。さらにジェームズは元コーネリア軍のエースパイロットであったこと。
マスコミがいろんな話題を出している中、アカデミーではこんなウワサ話が広まった。―フォックスの父親があのジェームズであること。学生の間ではそんなウワサ話でさらに賑やかとなった。


しかし本人であるフォックスはしばらく、この学校に来ることはなかった―

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