一緒に、遊撃隊を作らないか(10)

フォックスが通う宇宙アカデミーに本格的な夏が近づいていた。雨が降る日が多く、ジメジメしていてときどき気持ち悪く感じてしまうが、例外なものもいるため良いのか悪いのか分からない。フォックスがペッピーの見舞いに行った日は珍しく晴れていたため、ほっとした気持ちでペッピーのいる病室に向かった。
ペッピーは順調な回復をしているもののまだ完全ではなかったため、子供のようにすねていた。
「ワシはもう大丈夫だから、早く退院して外の空気を吸いたいな―と医者にいったら“まあそう焦らずにヘアさんゆっくりと休んでください。自分では気づかない疲労がかなりたまっているのですから”といったのだぞ。ワシはこんなにもぴんぴんとしているのに」
と、自分の腕を組んでストレッチをしたペッピー。
「ペッピー。休暇と思ってゆっくりと休んだらどうだい。」
「むぐぐぐ・・・フォックスがそういうのなら・・・。」
あきらめた顔をして棚に置いてあるお茶を飲んだ。
フォックスがペッピーの見舞いに行ったのはペッピーが元気であることを確かめることだけではない。あることを告げるためにここに来たのだ。
「ペッピー、俺は父さんの跡を継いで“スターフォックス”を再結成しようと思う。」
「!?、ブ八ッ!!」
突然なことに飲んだお茶を吐き出すところだった。そしてごくん。と飲み込んだことを確認すると、
「!?本気かフォックス、お前は・・・ジェームズの跡を継ごうと思っているのか!?第一お前は・・・」
「宇宙アカデミーを中退してスターフォックスを再結成するつもりでいる。やっと分かったんだ、自分が本当にしたいことが。」
ペッピーは戸惑いを隠せなかった。フォックスがジェームズの後を継ぐことに歓喜が沸いている一方、もしフォックスがジェームズと同じ不運な目あうのではないのかという恐怖が入り混じっていた。
「・・・フォックス。お前が進むべき道は常に危険と隣りあわせだぞ。先月ジェームズがワシをかばって逝ってしまったみたいに誰かが突然この世からいなくなってしまうこともありえるのだぞ。それでもお前は・・・この道に行くのか?」
「父さんが、自分の進むべき道を信じ続けた姿にずっとずっと憧れた。その父さんが突然この世から消えて、残された“スターフォックス”がこの世から消えてしまうのではないのかと思ったとき・・・怖かった。だけど、俺は思うんだ・・・どこかでまた父さんに会えるのではないのかと。」
そういったフォックスの目は輝いていた。さらに、
「スリッピーに教わったんだ。アイツの夢を追う姿が父さんと重なっていて・・・そんなスリッピーの姿を見て俺は、父さんの後を継ぐことを決心した。」
「??スリッピーとは!?。それにお前さん、よく母親の許可がおりたな・・・」
「スリッピーは俺と同じアカデミーにいる友達なんだ。俺がスターフォックスを再結成するにあたってメンバーに誘った。それと・・・母さんにこのことを話したら、その日から連絡が取れなくなってしまった・・・。」






数日前、すべての講義が終わり寮に戻ろうとしたとき偶然スリッピーをみかけた。スリッピーも偶然か、フォックスを見たときあっ!フォックス!!と愛らしい顔で語った。
「あっ、スリッピー。ちょっと話があるのだけど、いいかい?」
スリッピーは首をかしげた。

「実は俺、このアカデミーを辞めて父さんの跡を継ごうと思う。スリッピー、もしよかったら俺と一緒に・・・遊撃隊、スターフォックスに入らないかい?」
フォックスの突然の言葉にスリッピーは戸惑っていた。
「なんでオイラなの?フォックス。フォックスの周りにオイラよりマシなのいっぱいいるじゃない!!」
軍養成コースでもおちこぼれといわれているスリッピーに士官コースにいるフォックスから誘われることに戸惑うことは当然だ。スリッピーは悲観していた。だけどフォックスはスリッピーをそんな理由で見下したりはしなかった。あのときもそうだ。パイロット実技演習でとんでもない操縦をするスリッピーに対してただ1人笑わなかったのだから。
「俺がお前に声をかけたこと、覚えている?お前がメカを嬉しそうに作っている姿が俺の父さんと重なったんだ。夢に突き進む姿が子供らしくて。それに・・・」
フォックスはスリッピーが持っていたメカを持つと、
「こんなものを作っているヤツなんか・・・このアカデミー中どこを探してもスリッピー以外いないと思う。それで思ったんだ。遊撃隊“スターフォックス”にはスリッピーがいないといけないのだと。」
フォックスはスリッピーの作ったメカをしばらく眺め、スリッピーに返した。
「・・・あとお前を見たらこっちも思わず元気になってしまうのよ、スリッピー。」
フォックスは、にっこり笑いスリッピーに手を差し伸べた。
「・・・・フォックス・・・。」
フォックスの話を聞いて目に涙を浮かべたスリッピー。フォックスがあまりにも嬉しく手を差し伸べるため、涙を拭いてフォックスの手を握った。
「本当にオイラでいいの!?フォックス。後で後悔しても・・・知らないよ。」
「ああ、後悔しないようにするよ。」
こうして2人は宇宙アカデミーを中退し、遊撃隊“スターフォックス”を結成することを決意した。











いよいよ最終話に入ります。本当はここで終わりたかったけど、まだ書きたいことがあったので書いてみたら、長くなってしまったので・・・仕方なく分けることに(涙)
小説を書くのは始めてなんだけど、難しい。それと自分の書いた小説が他人にはどんな感じで見ているのか。
では、最終話も見てもらえたらと思います。

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