一緒に、遊撃隊を作らないか。(7)

その数日後の講義、フォックスはスリッピーからもらったイヤホンピアスのラジオを聴いていた。机の上にはノートと鉛筆を出しているけど講師の言葉には耳を傾けない。まあ、ちょっとしたさぼりだろう。音楽番組ミージックコーネリアを聴いているところだった。特に好きというわけではないため暇つぶしに聞いていたら・・・
“番組の途中ですが、臨時ニュースをお知らせします。先ほど11時50分ころ、パペトゥーン宇宙空港で突然、謎の戦闘機が1機不時着をした模様です。この時間にコーネリアに行くシャトルはありましたが、パイロットが謎の戦闘機がこちらに来ることに気づき、緊急停止をしたため乗客・乗務員は全員無事であります。なお、不時着した謎の戦闘機に乗っていたパイロットは意識不明の重体をしている模様で・・・”

謎の戦闘機の不時着・・・か、とぼんやり聞いたが・・・

“先ほど、新しい情報が入りました。謎の戦闘機は遊撃隊「スターフォックス」の戦闘機であることが判明し、乗っていたパイロットは「スターフォックス」のパイロットであることが判明しました。不時着したときにはすでに2本の翼がもぎ取られていたため、何らかの事件があって、そして不時着したのではないかとみて現在調査をしています。なお乗っていたパイロットは30代男性、種族はウサギであることが判明し現在パペトゥーン国立病院に搬送されているところで・・・”
(!!!)
スターフォックス、そして30代男性で種族がウサギ・・・・それを聞いたフォックスはすぐに立ち上がった。講師と講義を受けていた学生はびっくりし皆フォックスを見ていた。
「マクラウド君、・・・どうかしたのかい?」
講師はフォックスに聞いてみた。フォックスはいいえ、なんでもないです・・・とうつむきになり、静かに座ったのであった・・・。

講義が終わったあと教室を出たら、スリッピーがフォックス~と呼びかけた。
昼ごはんを一緒に食べたかったのだろう、フォックスを誘ってみた。
だが、フォックスは焦ってそれどころではなかった。
「スリッピーか、ちょうどよかった。悪い。オレ、このあとの講義でないことにするから。」
「フォ、フォックス!?」
スリッピーはフォックスがあまりにも唐突に言うので状況が読めずびっくりしたが、そのころにはすでにフォックスの姿はなかった。

―父さんが、・・・事件に巻き込まれた!?そんなはずがない、そんなはずが・・・。
―父さん、ペッピー・・・。

フォックスがパペトゥーン国立病院に着いたころにはマスコミでいっぱいだった。フォックスはそれを押しのけ、受付に向かった。焦ったフォックスは受付にいる看護師に聞いてペッピーのいる病室に猛烈な速さで向かって行った。
入院室は個室で広々といていた。フォックスが入ったらペッピーの妻、ビビアンが座っていた。ペッピーにはもったいないほどの美人であるビビアンはフォックスを見てまだ学校ではなかったの!?と驚いた。フォックスはニュースを聞いていてもいられなくて・・・と答えた。いくつかの点滴を打っているペッピーはの表情は静かだった。それはまるで死んだかのような優しい表情だった。
ビビアンは涙を流していた。フォックスが慰めようとしたときさっき医師が見てくれて一命をとりとめたけど、精神的なダメージの方が大きいといってた・・・と涙を流しながら必死にペッピーの今の現状を言った。
「・・・主人は度胸があっていつも・・・あなたのお父さんを誇らしく思っていたわ。もしかしたらあなたのお父さんに何かあって今主人は・・・」
ビビアンがそういいかけたとき、フォックスはどこか痛みを感じた。

―父さんがここにいない。そして、ペッピーまでいなくなったら・・・

大切な人が一生いなくなるのではないか?という恐怖、喪失感。
それを感じたフォックスは避けなければならないと思い、ペッピーに声をかけてみた。

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック